2020年4月4日土曜日

バフェット率いるバークシャーハサウェイ、デルタ航空損切りについて

ためさん(@sstamezo)です。

「投資の神様」ウォーレン・バフェット氏率いる「バークシャー・ハザウェイ」が2月に保有を始めたばかりのデルタ航空の株式を売却したというニュースが飛び込んできました。


このニュースを受け、長期投資家として知られ、「一度買った株は売るな」とよく言っているバフェットも、今回のコロナ騒動は予想外だったのか、などと言われているようです。


今回はこのバフェットデルタ航空損切り騒動について書いていきたいと思います。


参照サイト:日経新聞の記事
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57675980U0A400C2000000/


バフェット率いるバークシャーハサウェイ、デルタ航空損切りについて

バフェット率いるバークシャーハサウェイ、デルタ航空損切りについて



まずは現在わかっている事実を簡単に書き出してみます。


  • デルタ航空は元々バークシャーの主要保有銘柄
  • バークシャーがデルタ航空を買い増したのは2月下旬、4500万ドル
  • 4月1日から2日にかけて、3億1400万ドルを売却(日本経済新聞調べ)
  • 2月下旬時点では全体の11%保有の筆頭株主、現在は9%保有で依然として大株主
  • 2月下旬の平均購入単価は46ドル、今回の平均売却単価は24ドルで5割近い損切り
  • サウスウェスト航空の株も2.3億ドル売却(CNBC調べ)
  • バークシャーが米証券取引委員会(SEC)に提出した資料で明らかになり、具体的な理由の説明はまだされていない。



こちらのブログの記事のデータを元にさせていただくと、
https://itamiken.com/berkshire/

バークシャーは2019年末の時点で、デルタ航空サウスウェスト航空の株式を、それぞれ約10%程度ポートフォリオに組み込んでいました。

今回の新型コロナウイルスによる調整で、2月下旬に4500万ドル買い増したわけですが、これは金額的にはそれほど大きい額ではなかったことになります。

2月下旬といえばアメリカがまだコロナウイルスが蔓延していく前であり、バフェットも現在の事態を予想できなかった、ということが推測できます。(日本の投資家もまだ楽観ムードの人も多かったです)


一つの注意点としては、2月下旬で買い増した額(4500万ドル)より、今回損切りした額(3億1400万ドル)の方が圧倒的に多い点です。

バフェット個人の判断なのか、バークシャーハサウェイ全体としての判断なのかは分かりませんが、コロナウイルスによる影響の改め方が分かります。


バフェットは失敗もたくさんしている



今回のデルタ航空損切りで、バフェットは「5年くらい相場が閉まっても大丈夫と思える株を買え」などとよく言いますので、お前言ってること違うやんけ!

と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、間違えてはいけないのは、現時点では全損切りではなく、ただのポジション調整に過ぎないと言う事です。

金額が大きいので惑わせれますが、デルタ航空の保有割合は11%から9%になっただけですので。

もちろん、今後段階的に売却して全て売る可能性もありますが...。



また、バフェットはその投資伝説がよく取り上げられがちですが、陰で意外と失敗も多くしていますので、個人的には「またか」くらいに思っています。

特にバフェットは航空会社への投資は過去に大きな失敗していて、その時の失敗に比べれば今回は大したことはないと思っています。






さらにバフェット氏は、1989年にバークシャー・ハサウェイが、(アメリカン航空と2015年に合併して消滅した)旧USエアウェイズの優先株に投資したものの、同社の経営が悪化し、利益を優先して受け取れるはずの優先株でさえ、配当がなかった時期を回顧。たまたま1998年に巡ってきた売るチャンスを逃さずに、2億5000万ドルの売却益を得たが、その後、旧USエアウェイズは2回も破産したと述べ、「航空業界はもう懲りた」と、失敗談を語ったのだ。

だが、バークシャー・ハサウェイが2016年11月に公表したところによると、同社はアメリカン航空、デルタ航空、サウスウェスト航空、ユナイテッド航空の4社の持ち株会社などに、合計10億ドル以上の投資を始めた。
※https://zuuonline.com/archives/139342より






バフェットは、航空会社に何か憧れでもあるのでもあるのでしょうか。


とはいえ、全体の投資パフォーマンスとしては、世界最高なわけです。私はバフェットからは、世界一の投資家でも失敗はたくさんしている(つまりそれくらい投資で先のことは読めない)と言うことを学んでいます。


最後に


確かに今回バフェット率いるバークシャーハサウェイは予想外にコロナウイルスが影響を及ぼしたことを受けて損切りしたのは事実なものの、まだ全売却と言うわけではなくただのポジション調整(リバランス)に過ぎないと思います。

また、バークシャーもバフェットも、過去にIBMを全売却したり、アマゾン保有しとけば良かったと発言したり、失敗もたくさんしていますので、今回のデルタ航空の株式売却で特に驚くことはないです。

私も日本航空を保有しましたが、予想よりもコロナウイルスによる航空業界への逆風が強かったので、3月の権利確定前に売却しました。

コロナウイルス広がり具合の予測なんてものはできませんので、むしろ今回な一部売却は妥当な判断だと思います。


5月にバークシャーの株主総会が開かれますので、その時までには売却した理由も本人たちの口から語られることでしょう。


それにしても、バフェットはニューヨークなどの都市部を普段から嫌い、オマハというアメリカのネブラスカ州の片田舎に住んでいるので、今回の都市部のコロナウイルスのパニックとはおそらくほぼ無縁であると思います。

こう言うところからも、バフェットは何か持っているなと思う次第です。


毎日日課と言う、マクドナルドのドライブスルーは開いているのでしょうか?笑



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